WiMAXにはデータ容量の制限無しでWi-Fiが使い放題になるギガ放題プランがあることから、外出時だけでなく、自宅などの室内で利用する人が増えています。
WiMAXは基地局から直線的に電波の受信を行うため、壁などの障害物が多い室内では電波が不安定になりがちなのですが、そんなときにUQ宅内アンテナを設置することで、劇的に通信を安定させることができます。
UQ宅内アンテナの概要や設置方法、運用時の注意点などを詳しく紹介していきます。
UQ宅内アンテナの概要
UQ宅内アンテナは、自宅でうまくWiMAXの電波を受信できない人向けのサービスであり、契約して宅内アンテナを設置することで、自宅をWiMAX2+の小型基地局とすることができます。
通常、WiMAXは各地に設置された基地局と電波の送受信を行って、ネット接続をしているのですが、直線的に電波の送受信をしているため、コンクリートなどの障害物に電波が遮られてしまうことがよくあります。
UQ宅内アンテナは、WiMAX2+の大元のネットワークと自宅のインターネット固定回線網をつなぎ、さらにGPSを利用して自宅を基地局化する仕組みとなっています。
自宅内がWiMAXの基地局と同じ仕組みとなるため、自宅で圧倒的に安定した通信が可能となるのです。
なおUQ宅内アンテナの利用料金や、UQ宅内アンテナが利用できるWiMAX端末、UQ宅内アンテナを設置するのに必要な固定回線サービスをまとめたものが次の表になります。
UQ宅内アンテナの利用料金
費用 | 料金 |
初期費用・初期工事費用 | 無料 |
月額基本使用料 | 無料 |
最低利用期間・違約金 | なし・無料 |
UQ宅内アンテナが利用できる主なWiMAX端末
- Speed Wi-Fi NEXT W06
- Speed Wi-Fi NEXTWX05
- WiMAX HOME L02
- WiMAX HOME 01
必要な固定回線サービス
- auひかり
- auひかりちゅら
- J-COM:NET
- コミュファ光
- フレッツ光ネクスト
UQ宅内アンテナのメリットは?
自宅内での快適にWiMAXが使える
UQ宅内アンテナを導入する最も大きなメリットが、自宅での通信安定性の向上です。
例えばリビングルームにUQ宅内アンテナを設置した場合、リビングルームがWiMAX2+の基地局になるわけですから、設置前に比較すると圧倒的に通信品質が向上します。
通信が途切れにくくなりますし、通信速度の高速化も期待できるので、より快適に自宅でWiMAXが利用できるようになります。
初期費用や運用費は無料
先程も少し触れましたが、UQ宅内アンテナの設置に関して、初期費用や工事費用、運用費用などは全て無料となっているため、低負担でUQ宅内アンテナの導入・運用ができます。
最低利用機関や解約金なども設定されていないため、運用が難しいと感じた場合には無理なくサービスの解約とアンテナの撤去ができます。
UQ宅内アンテナのデメリットは?
固定回線の契約が必須
UQ宅内アンテナを設置するにあたって最も大きなハードルの一つと考えられるのが、固定回線です。
UQ宅内アンテナを設置するためにはauひかりやフレッツ光ネクスト等の光回線が必須となっているのですが、自宅でWiMAXを快適に使いたいケースと希望するケースのほとんどで、自宅には光回線の契約がないと考えられます。
自宅に光回線が導入されているのであれば、わざわざUQ宅内アンテナを設置して自宅でWiMAXを使わなくても、光回線を利用してWi-Fi接続をすれば済む話ですし、自宅でWiMAXを使いために新規で光回線を契約するのも変な話です。
当然ながら、光回線の契約料金・利用料金は自己負担となるので、UQ宅内アンテナ導入にあたって、光回線の料金が別途必要となることを覚えておきましょう。
電波法に則って運用しなければならない
UQ宅内アンテナを導入・運用するためにはUQ宅内アンテナの「運用人」となる必要があり、無線局免許を取得して、総務省に届け出を行う必要があります。
無線局免許取得の申請手続きや総務省への届出等はUQが行ってくれるのですが、「運用人」となった後は電波法に則ってUQ宅内アンテナの運用を行う必要があります。
UQ宅内アンテナの設置場所を勝手に変えたり、アンテナを取り替える等の行為を行った場合は電波法違反となり、罰せられる可能性がある点に注意が必要です。
電気代は自己負担
UQ宅内アンテナの導入費用や運用費用は原則無料ですが、UQ宅内アンテナはコンセントに挿して利用する必要があり、電気代は自己負担となっています。
UQ宅内アンテナと併せてGPSアンテナもコンセントに挿しっぱなしにしておく必要があるため、相応の電気代がかかることを念頭に置いておきましょう。
アンテナは健脚の義務がある
UQ宅内アンテナはUQからのレンタル扱いとなり、解約時には返却する必要があります。
もしも破損や紛失等でUQ宅内アンテナを返却できなかった場合、違約金として23,000円+税が請求されることもあるので、気をつけて扱う必要があります。
まとめ
UQ宅内アンテナを導入することで、自宅で快適にWiMAXが使えるようになりますが、指定の固定ブロードバンド回線の契約が必須であったり、「運用人」にならなければならないなど、導入のハードルは意外と高くなっています。
auひかりやフレッツ光ネクストを契約した場合、わざわざ自宅でWiMAXを使わなくても、光回線を利用してWi-Fiを使えば良いので、無理して導入する必要はないといえますし、UQ宅内アンテナ導入のメリットはほとんど無いといっても過言ではないでしょう。
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